三十路だけど公務員辞めてきた。

30歳にして市役所を退職した元公務員のブログ。主に役所の裏側や退職について。

私が公務員退職を決意した理由① なぜか多い役所の異動【2,3年】

私が退職をするキッカケになった出来事が、たびたび繰り返される「異動」です。異動することでこれまでの仕事上の経験はほぼリセットされ、新たな職場で1から経験や人間関係を築くことになります。

 

もちろん入庁してから数年も経てば大体の職員のことは分かりますが、委員会のような外部機関など、その職場に行かないと付き合わない職員の方が多いと思います。

「異動」とは何か?

異動範囲

庁舎内の部署に異動することが多いです。公民館や体育館など庁外の施設に職場が移ることもあります。

 

まれに広域団体などに出向することもあるが、市役所や町役場レベルであれば、民間企業のように転居までするような異動はほぼありません。

異動の時期

全体異動においては3月中旬以降に内示が発表され、その後、職員は引き継ぎなど異動の準備を行います。

 

各自治体によって細かい時期などは異なるだろうが、引き継ぎ完了と異動までに2週間も期間が無いことが殆どです

異動の長所と欠点

長所
  • 様々な職場を経験することで、役所内限定とはいえ適応力を身に付けることが出来る。
  • 同様に、役所以外でも様々な人間と繋がりを持つことが出来る。
  • 人間関係や仕事内容に不満があっても、2、3年で異動することが出来る。
  • 民間の転勤とは異なり、住居まで変える必要はほぼない。
  • 距離的にも前任者とそう遠くは離れない、そのため仕事内容についても前任者に相談しやすい(本来なら)。
欠点
  • 高い頻度で異動することが多い(多くの場合2~3年)ため、業務に対する理解度や習熟度が抑えられがちである。
  • 業務に精通した職員が不足しがちになり、現場の人間が戸惑う。
  • 次の業務になれるまで時間が掛かり、本人の負担が増す。また、異動した者が前の職場に後任者の指導や引き継ぎの補完に向かうことも多いため、時間外労働が増え、庁舎全体で見てもコストも掛かる。
  • 高頻度で行われる異動のため、職務に対しての責任が希薄になりがちである。特に施設系の改修やトラブルについては「当たった方が運が悪い」という認識すらある。
  • 前任者によってはいきなりハードゲー、マゾゲーになることもある。ただでさえ初めての業務は戸惑うものなのに、前任者がサイコパスやハズレガシャなどの類であるともはや苦行である。
  • 結局、次の部署に移ると、職員以外の方々(外部機関のおじいちゃん、おばあちゃんなど)との人間関係はリセットされがちになる。

引き継ぎの問題点はここで説明するには収まりきらないので、別の機会に譲るとします。

異動したら“ゼロ”である

「新ブラック・ジャックによろしく」という漫画があります。

かつて妻夫木聡主演でドラマ化され、作者が本編を二次元利用フリー化としてしたことで話題にもなった「ブラック・ジャックによろしく(作:佐藤秀峰)」の続編です(注:続編はフリー素材化していません)。

 

作中で主人公の恋人である皆川看護師は、物語開始直後に新生児集中治療室から介護関係の課へ移動します。

その時、恋人に漏らしたのが正に上の台詞です。「異動したらゼロなのよ…。

 

異動日は入院している患者も「何だか今日は騒がしいね。」と訝しみ、現場の責任者の医師も「異動によりなるべく様々な病棟を経験させて、様々な状況に対応出来る看護師を育成するのが上の狙いらしいが、現場からしたらトンでもないね。」「大体数千人いる看護師の人事をたった数人で決めるのかよ。」と否定的です。

 

新たな職場に異動や部署替えをしたら、周りに追いつこうと努力する人がほとんどでしょう。

しかし、新たな職場でどれだけブーストした状態で新しい職務に取り組めるかどうかについては、本人の努力はほぼ関係ありません。前任者の準備と周囲の環境や助けに依る所が大きいのです

 

つまりどれだけ前の職場で努力して知識や経験を積んでも、第三者的な要素でその努力がパーになるのです。

ここで前任者ガチャや異動後の職場環境でハズレを引くと、とんでもないディスアドバンテージを負うことになります

「異動」はマゾゲー

私は退職まで何度か異動を経験しました。

中には私より高い頻度で異動し、そこで努力して何とか周りに追いついて素晴らしい仕事振りを発揮する職員もいます。

 

しかし私には、それがもう無理だと思ってしまいました。

自分で得た経験が直接は次の仕事に繋がらず、偶発的要素に自分の仕事のパフォーマンスが左右されるという状況に、私は次第に我慢が出来なくなっていったからです。

その後いろいろあって新しい職場に馴染めず、「退職しようかな…。」と考えるようになりました。

 

<次の記事です。>

www.taishoku-koumuin.com